生活騒音やピアノの防音、ドラムの防音などの楽器防音、カラオケ店の防音、防音工事には色々な目的があります。限られた予算の中で行う場合、どこを削るかを考える必要があります。
防音工事は、安くすることが通常の工事よりも難しいとされています。例えば、解体工事の場合は、家そのものを壊すだけなので、廃棄処理業者の見積もりを安くするなど工夫ができますが、防音工事の場合は、材料費がどうしても高いため削減することが難しいのです。
概算見積もりをとったり、業者さんとの話を密にすることで料金を抑えていくことは可能です。本日は、防音工事を依頼するための手順、準備をしておくことをまとめます。
「専門的な知識がなくて、自分で防音業者さんと話しを進めていくなんて無理!」と最初は思うかもしれませんが、防音工事には抑えるポイントがちゃんとあり、一つひとつ手順通りに行っていけば、初めてでも安心してできます。
防音工事の見積もりの手順
防音工事の見積もりは図面だけを渡して終わりということにはなりません。
よく防音工事業者さんのサイトでは概算見積もりで、チェック項目だけで料金を算出する業者さんもいますが、不可能です。あくまでも概算の金額なので実際の料金とはかけ離れてしまうことも多々あります。
まずは、見積もりをするための手順を確認していきましょう。
1.デザインを入れるかどうか考える
損をしない防音工事業者を決定するコツとして、見積もりを依頼する際にデザインを入れるかどうかを明確にすることが大切です。デザインを入れるか入れないかで料金はかなり変わります。生活騒音に対する防音は、デザインを気にする方は少ないですが、ピアノ防音などの楽器防音の場合は毎日使う部屋だからこそデザインを重視する方も多くいます。
まずはご自身がデザインを気にするかどうかを考えるようにしましょう。
2.防音工事業者探し
防音業者への概算見積りを行い、信頼してお願いできる業者を探します。3社程度、防音工事をお願いする業者に相見積もりを行うとより信頼できる見積もりになります。
予算ははじめにしっかり伝えるようにします。予算をしっかり決めておくことで優良業者さんは、予算内でお客様の希望を叶えることができるかどうか考えます。
予算内でできない場合は、難しいとの返答があります。
3.現地調査
難しい案件の場合は、現地調査が一番安心できます。現地調査をすることで、建物の構造とお客様の要望をヒアリングできるため業者さんも正式な見積もりをすることができます。
概算見積もりが難しいと返答してきた業者さんでも現地調査を最初にしてもらうことで他の概算見積もりを出してきた業者さんより安くなることも多くあります。
現場調査は、必ず行うようにしましょう。
トラブルを回避するためにも、正確な見積もりを出してもらいます。
4.見積書の確認
現場調査で出された見積もりをチェックします。
通常の見積もりとそれ以外の別途オプション料金(エアコンをつけた場合、エアコンの設置料なども確認します)がどれくらいかかるかを細かく確認します。
不明な点などは業者に必ず問合せなどを行います。このとき電話でお問い合わせをするのであれば、録音をしておくというのもトラブルを防ぐ方法の1つになります。
言った言わないのトラブルは確実に避けなければなりません。特に工事の日程は必ず確認するようにしましょう。防音施工をする場所は室内の場合は、工事の規模によりますが1ヶ月間かかる場合もあるので、完成日などは忘れずに確認します。
5.防音業者決定
防音工事をお願いする業者を決定し、必要な契約書などを交わし発注します。業者が決定した後は近隣トラブルを防ぐための準備を行っていきます。
防音工事で近隣トラブルを防ぐための準備
防音工事は工事の時間帯にもよりますが、かなりの音が発生します。そのため近隣の方への配慮をしなければなりません。
近隣へのあいさつ
近隣の方へ、工事を行う旨のあいさつを行います。防音工事を行う際に、あいさつを行うことで、後々のトラブルを避けることができます。基本的に、請け負った業者さんも必ずあいさつにいきますが、本人も行くほうがよりトラブルが生じにくくなります。
「○月○日~○日まで防音工事を行います。ご迷惑をおかけしますが何卒ご理解のほど宜しくお願い致します。」
このような形でしっかりあいさつを行いましょう。
簡単な贈答品でもお持ちになるのもおすすめします。
文書を作成し、ポストに投函する方もいらっしゃいますが、1軒ずつ丁寧に挨拶しながら、文章を渡していくという形が、トラブル回避という観点で考えるとベストです。
マンションの場合は両隣と上下階の住民へあいさつへ行く
マンションは振動が特に響きやすいので、両隣と上下階の住民へあいさつに行くようにします。
防音工事終了後もあいさつへ行く
静観な場所にお住まいの方は防音工事1つで多大なストレスを感じているかもしれません。工事が終わった際にも
「ご迷惑をおかけいたしました。工事が終了致しました。」としっかりあいさつへいきましょう。
まとめ
防音工事は一生に一回あるかどうかの工事です。慎重に行う必要があるのはもちろんのこと、近隣トラブルにならないように気をつけることが大切です。
やるべきこと、流れは上に書いた手順で問題ありませんのでメモをして1つづつクリアしていくと良いでしょう。素敵な防音空間を手にするためにも納得の行く交渉をしていただければと思います。