Home Theater グランプリ2009
ベスト・インスタレーション・オブ・ザ・イヤー 受賞!
お掛け様にて、弊社EOSSが手がけましたホームシアターにて
2009年ベスト・オブ・ザ・イヤーを
受賞しました!
Home Theater 夏号Vol.46 にて紹介されましたT邸での受賞。
雑誌にて詳しく紹介されていますが、さらに、どんな課題があり
どのように望んだかを事例として、下記に紹介いたします。
ぜひ、楽しんでください。

【 ホームシアター事例 T邸 】 2009年 グランプリ受賞ホームシアター
■ 基本コンセプト
新築に伴うホームシアターの設計施工を工事の基本プランより打合せさせていただきました。
新築前の家にもホームシアターがありましたが、いくつかの問題点がありました。
・ 手をたたいただけで、ビーンビーンいうフラッター
・ 上階からの足音等の音漏れ
・ ホームシアター側から、ほかの部屋への音漏れ
・ インテリア等の仕上げの問題
以上の問題をクリアーするため、基本からプランを検討しました。
以前使用していた、ホームシアターで再生音を測定したところ平均で90デシベル程度でした。
そのため、部屋の中に部屋を作るボックスインボックスではなく、
躯体自体の性能を上げることで、対応できると考えました。

家全体は2×4でしたが、
ホームシター部分のみをコンクリートの躯体で作り、遮音性能を確保することにしました。
このことで防音にかける予算を、内装仕上げや照明などに振り分けることができます。

音の面を考え、天井高を稼ぐため、
階段でホームシアター側へ下りるように設計。
それにより天井高を確保出来ました。
躯体をコンクリートにすることにより、
きれいな反射音を得ることができます。
石膏ボードを利用すると、石膏ボードの響きが乗りますし、
コンクリートの場合、
外部と内部の温度差で結露が出来てしまうため、
それらを防ぐために、通常は発泡ウレタン等を
吹き付けて結露を防ぎます。
今回の計画では、
短辺の方向で、あまり寸法を取ることが出かなかったため、
なるべく薄い材料で、防湿をしたいと考えました。
いろいろ材料を探しましたが、ガイアという材料を探すことができました。
ペンキのようにコンクリートに塗布するだけで、防湿出来るすぐれものです。

部屋の残響は、スタジオ等で使用されているトラップで調整しましたので、通常の吸音材料に比べ
低音部分まで吸音することができます。
従来トラップは、グラスウールを使用して制作されていましたが、
今回は、より自然な響きを求めるため、サーモウールを使用しました。
サーモウールは自然のウールとポリエステルの混紡です。
その素晴らしさは、これまでにも、レコーデイングのスタジオ等で使用しておりましたので、
吸音だけではなく、調湿や消臭効果が期待できます。
実際、お引き渡し時にホームシアターは、ほとんど建材等の匂いを感じませんでした。
■内装仕上げ
内装については、
いろいろな仕上げが考えられますが、
今回はホームシアター専用が前提でしたので、
かなりモダンな仕上げを考えました。
リビング等に併用する場合、ホームシアターを
リビングに溶け込ませるよう設計しますが、
今回はかなり自由に設計できました。
壁、天井共、クロスパネルを利用しました。
これは、スピーカーのサランネットのようなもので、音の調整に使う吸音材を隠すパネルです。
パネルとパネルの結合部分はアルミの目地を利用し、シャープな印象を与えるように設計しました。
アルミ材は貼り込みのスクリーン周りにも使用しスクリーンの縁のスチール部分を隠しています。
アルミを使用しデザイン的にはシャープですが、壁や天井のクロスパネルにファブリックを使用し、
全体に冷たくならないようにしました。
ファブリックは交換可能で、交換することにより、部屋のイメージを変えることができます。
■電気工事
全体の照明にLEDを使用しています。
ここのところ価格が安くなり、以前より使いやすくなりました。
通常の照明器具に比べ多少高価ですが、ランニングコスト等を考えLEDを選択しました。
また今までの電灯にない独特の雰囲気があります。
全体の回路を4回路に分け色々なシーンを
演出できるよう考えました。
オーデイオ回路は、それぞれ別回路で
部屋に引き込んでいます。
当然、アナログ系統とデジタル系統は分けています。
ラックの後部にコンセントを設置しましたが。
壁より10センチ程セットバックさせ、
ラックとコンセントが接触しないようにしました。
ラックは壁ギリギリに設置可能となっています。
■空調換気工事
空調は空調の効率と見た目のデザインを考え、天井に埋め込みました。
換気は換気系統より外部への音漏れを防ぐため、特殊な換気ダクトと消音器を使用
しました。換気扇を稼働させても換気扇の音はほとんど感知できません。
■オーデイオ機器

スクリーンは、部屋のサイズからサウンドスクリーンの貼り込みとしました。
スピーカーは、工事着工中にトムテックのショールームにお施主さまに通って頂き、
最終的にPMCに決定しました。サウンドスクリーンを使用したため、
センタースピーカーの高さが問題なくなり、フロントのプピーカーは同じスピーカーを
3本使用することができました。そのため自然な定位を得ることができました。
【その他事例】 |